【概略】
溶存酸素を一般に「DO」とも表記します「DO」とはDissolved Oxygenの略称で,水中に溶けている酸素量のことをいいます。
溶解量を左右するのは水温・気圧・塩分で,汚れの程度によっても変化します。
汚染度の高い水中では,消費される酸素の量が多いので溶存酸素量は少なくなり、きれいな水ほど酸素は多く含まれ,水温が急激に上昇したり,藻類が著しく繁殖するときには過飽和となります。
溶存酸素は水の自浄作用や水中の生物にとって不可欠のもので、現在、水質の指標として用いられています。
【測定方法】
測定方法としては、
・隔膜電極法(ガルバニ電極法・ポーラロ電極法)・ウインクラー法・簡易試験法(比色法)
などがある。
【自然影響】
酸素の溶解度が小さくなると、光合成の原料となる二酸化炭素の溶解度も低下して光合成速度が落ちるため、水中の溶存酸素濃度は低下。一方、水温の上昇によって生物の活動は活発化すると酸素消費速度量が増加する。
一般に清浄な河川では、溶存酸素値は、飽和値に達しているが、水質汚濁が進んで水中の有機物が増えると、好気的微生物による有機物の分解に伴って多量の酸素が消費され、水中の溶存酸素濃度が低下。溶存酸素の低下は、好気性微生物の活動を抑制して水域の浄化作用を低下させ、また水生生物の窒息死を招く。
・魚介類が生存するためには3mg/L以上、
・好気性微生物が活発に活動するためには2mg/L以上
が必要で、それ以下では嫌気性分解が起こり、悪臭物質が発生する。
一般に魚介類は、高水温に弱いといわれているが、水温上昇によるダメージより水温上昇に伴う溶存酸素の低下による酸欠が原因であるという説もある。
【飽和溶存酸素とは】
これ以上、酸素が水に溶け込めない最大数値のことです。実際は以下の通りです。
● その他、関連情報は、以下、サイトよりどうそ
・溶存酸素計測器 およそ10万円〜○百万円のようです。HANNA・Seasonproshop・NIKKISO
・WIKI 1気圧下での各温度に対する飽和溶存酸素量の表あり
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