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報酬も、創造力・免役力を鈍化させる
先に罰則が、創造力を鈍化させる、として紹介しました。 意外かもしれませんが、その逆の、報酬も創造力・やる気・免疫力を減退させます。 ・テストで100点とれたら○○を買ってあげる ・○件、成約が取れたら○○を与える など様々ですが、 これは構図としては、「出来なかったら○○」という罰則の構図と同じです。 罰則よりも報酬の方が、プラス思考という意味では上質ですが、 罰則の時と同様に 「報酬が無ければ、何もしない」 という、同じ流れをつくってしまうのです。 これでは、エサをあげなければ芸をしない、という犬や魚と同じです。 例えば、幼児の頃は 「良くできました〜」と言ってシールを貼ってあげる というのは報酬というよりも、指導者の評価を形に表すわけですから 達成感を形にしてあげるという意味ではOKでしょう。 しかし、いつまでたってもシールをお菓子にし、ゲームソフトにし、お金にし・・・ では困るのです。 学びを通して、創造力を育む という方向に導かなければならないのです。 これがポイントです。
つまり、罰則であれ報酬であれ ○○したら○○する という導きは、双方の生命(いのち)とは、ほど遠いものであり そこに、ささやかな達成感はあっても、 決して「生き甲斐」や「使命感」とは繋がらないのです。 しかし、今、「アメとムチ」的、小手先の教育手法が、巷に溢れかえっているのです なぜか? 即効的に効果が見えるからです。 そんな健康食品のような、殺虫剤のような、手法にだまされてどうしますか。 「人間」とは、そんな情けないものじゃないのです。 喜怒哀楽を宇宙大に謳歌できる血のかよった「生命」そのものなのです。 この、○○したら○○する が定着したら、どうなります? あなたは、今、あたかも、この手法を、生き方において「癖」のように使っていませんか? これが上手くいったら、「これ」にする とか これで成功したら、「これ」をする とか こうやって生命を蝕(むしば)んでいくのです。 そういう発想でいる限り「これ」が出来る時など、絶対にこないのです。
いずれにせよ、罰則も報酬も 創造力を鈍化させ、免疫系をも閉塞させていくのです。 そのことを重々、ご理解頂きたいと思います。
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