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二元世界を脱却し、境界に佇(たたず)む

 


                                 文Phot,Kohsi

「二元論」という言葉があります。

簡単には、「右か左か」から「陰か陽か」「イエスかノー」か・・・

など様々です。

私達の生活の中は、実は、この二者択一の連続が重なり合って生活が成立しています。

そうですよね

・仕事を取るか、家族を取るか

・介護を取るか、お金を取るか

・進学を取るか、就職を取るか

等々です。

当然、二者択一の生き方というのは、

片方を活かし、片方を切り捨てます。例えば、

会社に窓際族の代表のような人が居たとします。

会社業績が悪化してくると、首を切るか・切らないか

という二者択一が発生する。

思い切って会社の利益を優先して首を切る。すると、どうなるかというと

別の窓際族の代表格が内部から現れてくるのです。

結局、総人数に対する窓際族の比率が上昇しますから、いよいよ会社は崩壊の方向へ向かうように

なるのです。

しかし、よくよく考えて下さい。

地球という自然現象は、実は切り捨てても良いというものは、本来、発生していないのです。

一般に害虫や微生物と言われているものも漏れるものはありません。

にもかかわらず、簡単に人間は一方を取って、一方を「切り捨て」するのです。

この二者択一を重ねる生き方というのは、社会を崩壊させるだけでなく、人の心・感性をも崩壊させて

しまうのです。

崩壊するとどうなりますか?崩壊すると一旦、初期状態にもどり再生を始めようとします。

これは物性も心性も同様です。これがサイクル(回転運動・輪廻)です。

しかし、このサイクルは実に低いレベルでのサイクルを脱却できないような状況を招きます。

低レベルでのサイクル運動が安定化してくるからです。

通常低レベルでのサイクル運動は、よほどのショック・トラブルを与えない限り、収縮の方向へ向かいま

すから、最後には再生能力さえ消滅させてしまうのです。

これが自然の法理です。

実は今、地球はこの状態にあるのです。

ここで、最も大切な事は・・・・・

トラブルは低レベルサイクルの脱却させんが為に自然発生している。ということです。

とすれば、トラブル大歓迎な訳です。トラブル・難事から逃げない、キチンと向き合う事です。

そこにこそ大いなる天意が凝縮されているのです。すると気づくのです。

   ・あなたの会社には不要な人材など居ないという事に 

   ・あなたのサークルには不要な人など居ないという事に

   ・あなたの家族には不要な人など居ないという事に

そして、可能な限り、他方を切り捨てる発想・手法をしない。ということです。

これが、「右か左か」ではなく、化合せず化合する

その挟間(はざま)、境臨界に佇(たたず)む生き方

これが新時代の生き方・今求められる生き方なのです。

 

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