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色を楽しむ

安部浩之作品No,070410

                           文・Phot,kohsi

講座「色波長」でも触れましたが、

人の目は、波長5000オングストロームから6200オングストロームまでの光を感じ取り、

波長の長い光は赤・波長の短い光は、青(紫)色に視覚に映じます。

そして、色は単に視覚に入って・・・・というよりも色自体が波長を持っていますから、

その色が視覚に入らずとも、色に応じた波長を発しているということです。

例えば、の服を着たときとの服を着たときの体温をサーモグラフィーで測定すると、

赤の服を着たときは青の服を着たときよりも首周り、頭部 の温度が高くなるという研究結果があります。

これなどは、視覚を映じて交感神経を活発化し体温上昇した。

という点と色自体のもつ短波長が直接的に血流を活性化したということが言えます。

さらに、生活面では、他人が服装を見て感じる波長が 反射増幅されますから、

服のもつ影響は測定値以上に増幅されることになります。

特に服装は人に直接、触れ、人の印象として強い意味を持っています。大きく両極の色である赤 系と青系で言えば

赤系色は拡散力を持ち

青系色は収縮力を持ちます

従って、生活面で色を巧みに使い分けることで大きく変化します。

特に、初対面の人は、会ってわずか5秒以内に無意識のうちに相手の印象を決めてしまう、といいます。

さらにその時、イメージの70%は色によって決まるというデータも出ています。

アメリカではキャロル・ジャクソン著『カラー・ミー・ビューティフル』

が全米ベストセラーになって服装・持ち物・オフィス色などへの関心が高まり、

カラーアナリストとしてのビジネスが古くから成立しています。

日本での通勤ラッシュやビジネス街を見ると、

服装は濃紺・グレーに満ちています。これは研究・分析などには適する色ですが、

提案とかクリエイティブな仕事という面では適していません。

一方、映画などでもアメリカのビジネス街風景を見ると実にあざやかな服の色に満ちているのに気づかされます。

バブル崩壊後、能力主義・提案型が求められる今、日本人も、もっと色に敏感になってよいと思われます。

その時、大切な視点は、

「色を活用する」ではなく「色を楽しむ」

というスタンスです。「西欧をマネよ」というのではありません。

これは人類に与えられた喜びの1つでもあるからです。

広大な宇宙空間の中で、何故に、たかだか地球にだけ可視光線が発生し、光が分解され7色が発生したのか

それは天地創世の意図として人に「色を楽しむ」という喜びが与えらているからです。

「色を楽しむ」ことで、生活の中に創造の気が発生します。

創造の気は人に喜びを与えます。

2次的に絵画や音楽という芸術的・感性的な理解も深まってきます。

無理して美術館に行く必要はないのです。画家名と絵画を無理して暗記しなくてもよいのです。

トップクラスの色遣いが地球の自然界には満ち満ちているのです。

例えば、トップの画像をご覧下さい。

装飾葉の形態も見事ですが、ピンク(暖色系)の装飾葉の上部に紫(寒色系)花が左右に2本

寒暖対立色ですが、花の茎部分から暖から寒へグラデーションすることで

装飾葉の暖色(陽)と花の寒色(陰)とが融合し、完成度の高い小宇宙を形成しています。

さらに

下の紅葉をご覧下さい。時の経過・季節とともに緑から赤へ変色しますよね。

夏が終わり、いよいよ葉が散り、寒さの冬に突入する前に

こんなにも艶やかな暖色を見せてくれる。

色は、時間の流れをも射程に寒暖の色幅を縦横に駆使しているのです。

このように自然界の身近な色を楽しんで下さい。

 

かつて日本(大和)の文化には、どこよりも色を楽しむ感性があったのです。

色あでやかな着物・染色の世界、日本画の世界・四季の彩り、など彩度・明度を縦横に駆使するという感性を持ち、

世界でも類い希(まれ)な 「色のスペシャリスト」でもあったのです。

今日から少しづつ色に意識を向けてください。すると、気づくのです。

自然界の色づかいの素晴らしさに気づくのです。

熱い夏に彩度を上げて、鮮やかな色を放つブルーの素晴らしさに、色づく紅葉や花々のあでやかさに・・・・

そして、この感性こそ天地創造の意図に通じ、アセンション(次元上昇)の強力なファクターになります

アセンションは、理屈や理論ではないのです「感性上昇」によってこそ成立するのです。

・・・・・・

仏教では、智慧(ちえ)にも「分別智と無分別智」の2種を掲げます。

あの人よりも良い車・・・あの人よりも良い家・・・あの人よりも良いバック・・・・、あの人よりもきれいな体・・・

という比較分別から生まれる喜び(分別智)ではなく、花を見て

「うわー、キレイねー」

と比較を超え、無条件に喜べる幸福感(無分別智)こそ、人の心を豊かにするのです。

「色」は、かくも、けなげに無条件に人に喜びを開け放っていたんだ・・・

そういう感覚になってきます。すると色に感謝するようになります。

色に親しむことで、そういう感性に近づける訳です。

そして、こういう感謝の域に達すると、自然とあなたにとって、今、必要な色との出会いが始まります。

色が意識に感応するからです。

いいですか?

意識が色に感応するだけではないのです。

全て、地球の現象は全て双方向でなりたっているのです。

つまり、色がメッセージを発しているのです。

胃や大腸の悪い人は黄色との出会いをし、黄色の活性力が胃腸を元気にします。

宇宙の法則として、バランスを取るべくそのようになっているのです。

繰り返しますが、色は、探さなくても身の回りに満ちています。

何気なく視界に入っていた色を改めて見つめて下さい。

そして、もっと、もっと色に感動し、感動を口に出し、皆で共有して下さい。

その時、あなたに必要な色との出会いも始まるのです。

・・・・

オフの日に美術館?

それもいいでしょう、でも、もっと高品位な博物館が

ほら

あなたの、その窓の外にあるのです。

 

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