人の幸せを祈る
 
時間管理 4   掃除・片付けは「すべき事」である。

安部浩之作品NO.091207
                                                                            文・Phot,Kohsi

 

茂木健一郎という脳科学者がいます。氏が先日テレビ(プロフェッショナル「仕事の流儀」)にて、

「なるほど」とうなずかされる分析をしていました。

テーマは「脳の老化をふっ飛ばせ」、番組の中で、83歳ながらフランスミシュランの3つ星を獲得した

世界最高峰と評される寿司店職人 小野二郎氏が登場、現役ですしを握っているということで、

老化を防ぐその秘訣が日常生活にあるはずだ!と、分析結果を報告しました。答えは

「細々(こまごま)とした事を人任せにしない」

ということで、すし職人の日常生活の様子をビデオで紹介していました。

職場まで毎日40分の徒歩に始まり、店の掃除、机・椅子の並べ替え、そして家事まで、

人任せにせず自ら手足を動かして実践しているわけです。

茂木氏の解説によると、こういう細々とした雑務が

「神経細胞同士のネットワークを最も活性化する」

という結論でした。

 

では、さらに掘り下げて、掃除や洗濯といった日常雑務と神経細胞が有効に繋がるのかというと

それは、

この地球では、人体が掃除や洗濯といった日常行為を行うに最も適したボディを形成し、

                               創生されているからです。

だから、雑務をすれば、神経・脳細胞も含めて人体能力の循環が調整され、円滑になり、

必然的に老化防止となるのです。

逆に、雑務を人任せにばかりしていると、五臓六腑の不調和・免疫力の低下に通じ、

様々な病を誘因し、寿命を縮めてしまうのです。

そういう意味では、現代、治療というと、病院・特殊器具の完備したリハビリセンターなどを

思い浮かべてしまいますが、日常生活を行う家庭こそが病院であり、リハビリセンターだと言えます。

特殊な器具で、普段しない特殊な運動やストレッチではなく、掃除をする・お茶を煎れる・服を着る。

そういった出来る範囲から進める日常生活こそが、脳を活性化し免疫性を高めるのです。

ですから、仕事も家事も勉強も、全て、掃除・片付けに始まって、掃除・片付けに終わるのです。

(詳しくは「そうじ」で開運の項を改めてご覧下さい。)

 

昔、私は品川区の東照寺というお寺に修行に行った事があります。有り難いことに、既に他界されまし

たが、伴鐵牛(ばんてつぎゅう)という禅宗では有名な僧侶の指導を受け ました。

朝のスケジュールは、4時起床、スグに洗面→着替え→座禅→老師の講話・・・・・という流れでした。

ある朝、こういう事がありました。気がつくと、時計は電池切れ、目覚ましが鳴っていない。

あわてて、掛け時計を見ると、4時10分!

「まだ、間に合う!」

と布団から飛び出て、スグに着替え座禅堂に・・・

わずか10分でしたから、ほぼ皆と同時に入堂する事が出来、ホッとし、座ったのでした。

座禅のあとは、老師の講話→講話のあと、「今日は、質問を受よう。」ということで、

私は、はっきりと覚えていませんが、確か「死後の世界と悟りの境地・・・」について質問をしたのでした。

その時、老師は、私を威圧するかのような目で凝視しましたが、

言葉はやわらかく、こういったのでした。

「布団をたたみましょうね〜」

と、何の事が解りません。むしろ、半ば茶化したような、その言いように、

「とぼけてるな〜、まあいいや、老師は、あちらの世界は解ってないんだ、

                               だからあんなふざけた答えで・・・・」

そんな生意気な事を心に思ったのでした。

それから朝粥(朝食)を終え、一端、自室に戻った時、

あわてて飛び起きただけに、散乱した布団が目に飛び込んできました。

「あっ」

そして、老師の 「布団をたたみましょう」 の言葉が、やっと重なりました。

それでも、当時の私は 「老師、いつ見たんだ?」 でした。

もう、30年くらい前の話しですが、

今にして、ようやく私は腑に落として思い出します。あの時、老師は、

「「悟り」がどうだ、こうだ、の前に、キチンと日常のすべきことをしなさい。

                               それが出来てこその、仏門だ」 と、

時として人は、高邁な理想を掲げ、そこに邁進する事で足下をおろそかにしがちです。

特に、「すべき事」である「そうじ」や片付けが犠牲になってしまうのです。

 

学習指導

これは学習指導にも生かされるべきです。具体的に私は学習面では

3つのCBP

を提唱しています。「そうじ・姿勢呼吸」の3つです。

よく、片付けもしないで、乱雑な机上で学習し、それでいながら成績は良い、という子がいます。

しかし、そういう場合、親としては、「成績が良い、点数が取れる」ということに甘んじてはいけません。

「どんなに成績が良くても、片付けが出来なければダメだ!

                   学校の点数よりも、片付けの方が価値があるんダ!」

と一喝し、価値観の修正をすべきです。

実際、学習効率もその方が上がりますし、「まず場を整える」という感性が、

将来の企画能力やコミュニケーション能力に通じるのです。

どうぞ、すべき事の1つには必ず「そうじ」を位置づけされ日々を組み立て下さい。

宜しくお願いします。

 

最後に、学習に効果のあるステッカーを紹介します。学習机の前などに貼ってご利用下さい。

※ 日本語バージョンえ・英語バージョンお好きな方をプリントアウトしてご利用下さい。

  ※ 上記の内容に関連して「メリットノート」に時間割シートを付加しました。どうぞ、ご覧下さい。ココ

  ※ メリットノート 時間管理シート新バージョンには「そうじcleaning」欄があります(下記)が、
     旧バージョンには入っていません。付記してご利用下さい。

     
 

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